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河西邦人

Author:河西邦人
札幌学院大学教授。企業経営から地域経営までをカバーする。北海道公益認定等審議会会長、北海道地域雇用戦略会議メンバー、北海道コミュニティビジネス・ソーシャルビジネス協議会会長、江別市、北広島市、夕張市、石狩市、積丹町、ニセコ町等のまちづくりアドバイザー、各種起業講座や経営講座の講師など公的活動を行っている。北海道NPOバンク理事を通じた社会活動にも従事。著書として、『コミュニティ・ビジネスの豊かな展開』(監修)、『NPOが北海道を変えた。』(分担執筆)、『ソーシャルキャピタルの醸成と地域力の向上』(共著)、『ドラマで学ぶ経営学入門』(単著)がある。

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「どんど晴れ」第12週のあらすじと経営的視点

1 あらすじ
 組合費5万円が帳場からなくなり、浅倉夏美が綾華へ「誰か見ませんでしたか?」と尋ねたことが、綾華の陰謀で夏美が綾華を疑っていることになってしまい、ますます夏美はいじめられる。綾華の恋人気取りの加賀美浩司は、綾華が組合費を盗んだことを知ってしまう。浩司は綾華を問いつめると、母親の入院費を工面するため、と打ち明けられ、浩司は綾華の窃盗という犯罪行為をかばい立てすることにした。浩司は綾華のために綾華が盗んだ組合費のお金を立て替え、綾華の正規雇用を願い出るというお人好しぶりを発揮する。

 夏美に対する仲居や板場の料理人の風当たりは強く、冬物の器出しを女将(?)から命ぜられ、一人で蔵から出す羽目になった。大女将は夏美へ、上に立つものとして、部下に対する言動に細心の注意を払うことと、辛いときに一人でがんばるのではなく誰かに助けて欲しいと素直に言えば誰か助けてくれると、助言する。
 夏美は大女将の助言を受けて、仲居や料理人に謝罪するが、許そうとしない。佳奈が夏美の擁護をし、事実を知っている浩司、盗難の犯人である綾華も夏美を擁護し、その場は収まる。これを機会に佳奈と夏美は仲直りする。また、夏美は時江へ器出しの仕事を手伝って欲しいと願い出る。時江がそれを受け入れ、仲居たちも時江が夏美の仕事を手伝ってるのを見て、協力する。

 仲居になりたいという綾華に対して、女将の加賀美環は綾華が加賀美屋へ入り込み、何をしようとしているのか、綾華の真意を探ろうとする。浩司以外に事実を知らないことをいいことに、金を盗んだにも関わらず綾華は浩司との結婚を前提に女将修行をさせて欲しい、と女将へ願い出る。

2 職場のいじめ
 複数の人間が集まれば、人間関係が形成され、そこにいじめという行為が生じることもあります。一緒にいる時間が長く、利害が絡む職場はいじめを生じさせやすい土壌を持ちます。職場のいじめが生まれる原因はパーソナリティから生じる好き嫌いといった感情型いじめ、期待に沿った仕事をできなかったり、命令・指示に従わない部下を上司がいじめるパワーハラスメント、派閥争いなどから生じる社内政治によるポリティックス・ハラスメント、厳しい職場環境から生じるストレスの発散型いじめ、男女間の意識から生じるセクシャルハラスメントがあります。職場の外に出れば、取引先での出入り業者いじめがあります。いじめには原因があり、その原因を知った上で対応を取る必要があります。

 夏美はなぜ、職場でいじめられているのでしょうか。直接的なきっかけは綾華を疑ったことです。大女将は上に立とうという者として、綾華への言動は軽率だった、と夏美へ説明していますが、それは夏美いじめの本質ではないと考えます。夏美がいじめられる原因は、夏美の自己中心的な行動から生じた加賀美屋を揺るがす重大な事件を起こしたにもかかわらず、明確な謝罪と処分がないまま、女将修行(夏美は「修行」としか言っていないが周囲は女将修行と思っているようだ)という特別待遇を受けていることにあります。
 夏美は加賀美柾樹の婚約者の時は、女将候補の一人として女将修行をする権利を持っていますので、仲居は夏美の待遇に対して羨ましい、と思っていても諦められます。また、夏美が命令を無視して、自己流のおもてなしをして周囲をういらいらさせても、あの人は女将候補だからと諦められます。
 しかし、柾樹との結婚が白紙になった以上、同族経営を継承してきた加賀美屋のしきたりでは女将候補ではなくなります。それにも関わらず、大女将の贔屓で相変わらず加賀美屋の女将候補として働いていれば、夏美より勤務経験が長く、夏美より野心と能力を持っている仲居はどう思うでしょうか。しかも、加賀美屋の存亡に関わる不祥事を起こしたにも関わらず、夏美は当初、加賀美屋のイメージ失墜、時江の解雇、などに謝罪もせず、女将修行をもう一度させてくれ、という自己目的だけで戻ってきました。そんな夏美を見て、他の従業員はどう思ったでしょうか。

 いじめはいじめる人間が当然悪いですが、いじめられる原因がいじめられる人間にある場合、それを解決しなければなりません。夏美はこれまでの行動を反省していること、女将修行ではなく仲居修行をすること、先輩仲居の命令・指示を守って行動することを他の仲居たちへ伝えた方が良いでしょう。それが夏美にできる、いじめ対策です。
 その一方で、職場でいじめが続けば、従業員のモラル低下や、夏美担当の部屋への食事を一番遅く出すなどの顧客サービス低下といった経営上の問題になりますので、元大女将や女将も夏美いじめを防ぐ責任があります。もし、女将修行をするのであれば、夏美を高く買っている大女将が夏美を女将修行させる、理由を説明すべきです。また、女将は職場の従業員同士の融和を図るよう、積極的に従業員同士の人間関係の潤滑油になります。そして、それでもいじめをする従業員に対して処分をする、強い姿勢を示すべきです。女将の環は夏美を追い出したいと思い、そんな女将の気持ちが従業員に伝わって、夏美いじめにつながっているようなので、女将には期待できないかもしれませんが。
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テーマ : 企業経営 - ジャンル : ビジネス

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