プロフィール

河西邦人

Author:河西邦人
札幌学院大学教授。企業経営から地域経営までをカバーする。北海道公益認定等審議会会長、北海道地域雇用戦略会議メンバー、北海道コミュニティビジネス・ソーシャルビジネス協議会会長、江別市、北広島市、夕張市、石狩市、積丹町、ニセコ町等のまちづくりアドバイザー、各種起業講座や経営講座の講師など公的活動を行っている。北海道NPOバンク理事を通じた社会活動にも従事。著書として、『コミュニティ・ビジネスの豊かな展開』(監修)、『NPOが北海道を変えた。』(分担執筆)、『ソーシャルキャピタルの醸成と地域力の向上』(共著)、『ドラマで学ぶ経営学入門』(単著)がある。

最近の記事

最近のコメント

最近のトラックバック

月別アーカイブ

カテゴリー

FC2カウンター

ブロとも申請フォーム

ブログ内検索

RSSフィード

リンク

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

「孤独の賭け」第5話のあらすじと経営的視点

1 「離れれば恋しく…」
 カジノ事業を推進するため、千種梯二郎は東野東野恒産会長と大垣副総裁へ頭を下げ、いっそうの協力を依頼した。東野会長の秘書で、片腕になっている氷室に対して、千種は東野の娘である隆子と氷室との結婚をバックアップすることで、氷室を取り込もうとする。
 カジノ事業で大垣副総裁夫人を始めとするセレブ婦人を招いてパーティーを行っている最中に、大きな地震に襲われる。地震のため、千種がカジノを造る予定地だった湾岸地区が、液状化現象で建設に適切でなくなった。

 一方、乾百子はコレクションの準備とバーの開店の準備に追われる。忙しい中、百子は千種の計画がうまくいくか心配するが、千種から逆に自分のことを心配しろと言われる。そんなとき、若い女性の20名の貸し切りパーティーの予約が入り、百子は喜ぶ。パーティーでは有名シェフに料理をしてもらい、百子は接客も生き生きとこなす。そこにパーティーの主役である東野隆子がやってくる。隆子から千種に使ってほしいと頼まれたと聞き、自分の力で客を取ったと考えていた百子は傷ついた。

 千種は地震から湾岸地区でのカジノ建設が疑問視され、厳しい状況に追い込まれる。千種は東野会長と話し合うことになった。東野会長がカジノ事業から手を引かないよう、千種は東野恒産の裏金の流れを書いた書類を手に入れ、万が一の時は東野と差し違えることまで考えた。東野会長に婿の候補として目をかけられている、部下の高木からたしなめられるが、千種は聞き入れない。
 東野は千種が百子と手を切らないことに不信感を覚えているので、話し合いは一触即発の雰囲気であった。そして東野は土地が安い地方都市にカジノを建設するよう、千種へ言うが、千種は都心部へ執着する。東野は千種が湾岸地区に固執するなら、手を引くことを臭わすと、同席していた大垣副総裁夫人が意外にも千種に賛同する。大垣副総裁はそれが大垣副総裁の意志でもあることを東野へ伝える。いつの間にか大垣副総裁夫人を味方につけていた千種の動きに東野会長は関心すると共に、用心することになった。

 千種と東野会長の会談が決裂せずに終わったことに、部下の高木は喜ぶが、千種は高木の消極的な姿勢をたしなめる。カジノ構想を推進する中で孤独を感じた千種は百子に会いに行くが、千種に側にいて欲しいと願う百子は拒絶する。追い返された千種に対して、千種の秘書の京子が待っていた。

2 経営的視点「カジノの立地」
 顧客に現地まで足を運んでもらう必要がある、小売業、サービス業では、店や施設を構える立地が重要になります。立地がその企業の経営戦略そのものと言えます。例えば、ファストフード業界で、当初、一等地へ出店を展開し、ブランドイメージの確立と客の流れを取り込もうとしたマクドナルド。あえて二等地へ出店し、出来たての美味しいハンバーグと多様な品揃えの提供で、顧客を引っ張ってこようとしたモスバーガー。この2社の出店戦略の相違は興味深いものがあります。
 カジノに関して、アメリカのラスベガスは砂漠に新しい都市を創り、世界最大の歓楽都市にしました。0から創った都市なので、カジノの街らしく、非日常的な空間を提供し、街全体がカジノ客をもてなします。カジノを楽しみたい人は、わざわざラスベガスへ行くことになりますが、ラスベガスはそれだけの価値を提供しているので、不便な場所でも問題はありませんでした。

 さて、日本に関しては、カジノはないので、テーマパークで考えてみましょう。日本でもっとも成功しているのは東京ディズニーランドは、湾岸地区の浦安に立地します。大都市東京からのアクセスは、悪くはありません。一方、埋め立て地など土地は多くありましたので、都心の一等地に比べれば地価は安かったのです。オリエンタルランドは浦安に東京ディズニーランドを創り、首都圏の多くの顧客を集客すると共に、羽田空港や成田空港もあるので、全国、海外からも集客できました。同様に、都市部に立地する戦略を取ったのは、大阪のユニバーサル・スタジオ・ジャパンで、こちらも集客面で成功しています。
 一方、地方部にも多くのテーマパークが建設されました。テーマパークのコンテンツが違い、また投資金額が小さく、経営主体も異なるため、東京ディズニーランドなどとの立地の比較は意味がないかもしれませんが、ハウステンボスなど地方のテーマーパークの経営は多くが失敗しています。不便な立地を取ると、立地の不利をカバーするために、テーマーパークは提供する価値のいっそうの向上が求められ、投資がかさみ、成功のハードルが高くなりそうです。

 少ない例で一般化するのは危険かもしれませんが、千種が湾岸地区にカジノを創ることにこだわったことは私は理解できます。カジノの近くに多くの潜在顧客がいることは、事業リスクを減らします。政府の政策としては東京一極集中をさらに促すので、あまり望ましいとは言えませんが、ビジネスとしては都市部での立地、もしくは都市近郊での立地は妥当と思います。
スポンサーサイト

テーマ : 企業経営 - ジャンル : ビジネス

<< 「孤独の賭け」第6話のあらすじと経営的視点 | ホーム | ソムリエ佐藤陽一氏のおもてなし >>


コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)


孤独の賭けの最新情報!

このドラマがすごい!気になる最新情報を紹介します!「孤独の賭け」第6話のあらすじと経営的視点1 「牙を抜かれた野獣」 千種から任されたバー「フェリーネ」へ東野会長から高額な絵画が開店祝いとして乾百子へ届けられた。


 BLOG TOP 


上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。