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河西邦人

Author:河西邦人
札幌学院大学教授。企業経営から地域経営までをカバーする。北海道公益認定等審議会会長、北海道地域雇用戦略会議メンバー、北海道コミュニティビジネス・ソーシャルビジネス協議会会長、江別市、北広島市、夕張市、石狩市、積丹町、ニセコ町等のまちづくりアドバイザー、各種起業講座や経営講座の講師など公的活動を行っている。北海道NPOバンク理事を通じた社会活動にも従事。著書として、『コミュニティ・ビジネスの豊かな展開』(監修)、『NPOが北海道を変えた。』(分担執筆)、『ソーシャルキャピタルの醸成と地域力の向上』(共著)、『ドラマで学ぶ経営学入門』(単著)がある。

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「どんど晴れ」第11週のあらすじと経営的視点

1 あらすじ
 大女将加賀美カツノは茶会で引退を表明し、加賀美環は9代目女将を継承し、名実共に加賀美屋の最高執行責任者となった。女将が代々引き継いでいる空の玉手箱を、カツノから環へ手渡された。
 環が9代目女将になったことで、環は時代の変化に合わせて旅館を建て直すかもしれない、と新しい経営ビジョンを示した。また仲居頭の時江と浅倉夏美の復帰を正式に告げた。夏美は加賀美柾樹と婚約を解消したため、一仲居としての修行になる。無責任に職場放棄した夏美の復帰に対して、異論が出されたものの、環は大女将が決定したことだからと、従業員を納得させた。環は機会があれば、大女将に認められている夏美を追い出したい本心に変わりない。長男の加賀美伸二の嫁、恵美子は女将修行をしたがらないので、環の頭は痛い。
 夏美は時江の下で再び、布団を敷くような基本中の基本から仲居修行を再開した。一方、私生活では同じ下宿仲間の岸本聡から好意を持たれ、聡が作った南部鉄器のフクロウをもらう。それを知った親友の松本佳奈は夏美に嫉妬し、冷たくなる。
 恋人もいないと思っていた次男加賀美浩司が、一流料亭の娘である彩華を恋人として紹介した。たまたま仲居の一人が家庭の都合で、仕事を休むことになり、人手が足りなくなってしまった。彩華は自分が手伝うと申し出て、彩華に対する環の好感度は上昇した。
 そんなある日の夕食時、調理場が大忙しの状況で、夏美は熱燗を持って客間へ行こうとする佳奈へ話しかける。夏美から逃げようとした佳奈は誤ってテーブルにぶつかり、軽い火傷を負う。責任を感じた夏美は佳奈を調理場の中の洗い場へ引っ張っていき、火傷を冷やす。女を厨房に入れないというしきたりと、白衣を着ていない仲居を厨房に入れられない衛生面の問題から、許しを得ずに勝手に調理場へ入ってきた夏美へ、板長が怒る。以前にも夏美が勝手に調理場へ入ってきたので、注意したことがあったことも伏線になっていたのかもしれない。それに対して夏美は、非常時だからと謝罪もせずに逆ギレしたため、板長はますます怒る。
 調理場には一気に不穏の空気が流れた時に、彩華が夏美の行動は伝統を破る行動で、そんな行動は老舗旅館で通用しない、と夏美を叱る。そして、仕事に戻ろうと促し、板長も怒りを収め、仕事に戻った。彩華の毅然とした態度は、反夏美の仲居たちと女将の信頼を得た。
 翌日、夏美は伸一から旅館組合の集金を帳簿に記録するよう頼まれる。仕事中に宅配業者が来たので、不用心にもお金を置きっぱなしにして、途中に会った彩華に代わりを頼みもせず、業者に対応する。そして、戻ってみるとお金がない。伸二にそのことを報告し、怒られる。夏美は途中で会った彩華に、誰かを見なかったか、と訊ねる。その後、夏美と別れた彩華は泣いてしまう。それを見て、彩華からその理由を聞いた恋人の浩司は夏美に怒りをぶつける。

2 経営的視点「リーダーの交代」
 カツノの後継者は柾樹の母親であったが、亡くなったため、カツノが大女将として再度、最高執行責任者も兼務し、次男の嫁である環を後継者として育ててきました。そして茶会でカツノは引退し、最高執行責任者の座を環へ譲りました。
 自らリーダーの座を後継者へ渡すというのは、高い評価を得ているリーダーほど、抵抗感があるようです。後継者はまだ実力不足、自分でないと組織はまとめられない、精神的にも肉体的にもまだまだやれる、などいろいろな理由をつけて、リーダーの座にとどまる経営者が多いです。しかし、優秀なリーダーは持続的経営のために、後継者を育成し、後継者が経営しやすい環境を整え、経営権を引き渡します。そして、リーダーの座を去った後、言いたいことがあっても後継者を信じ、任せて、口を出さない事。そして、リーダーの座を降りたとはいえ、組織への影響力が強いので、組織を乱さないため、言動には十分注意する事です。同族経営の場合、同族間の血縁を基盤にした人間関係の感情がそこに加わるため、いっそう気をつける必要があります。
 今回、引退を決めたカツノですが、環が十分、女将としての実力を持っているので、もっと早く引退し、環に経営権を承継した方が良かったと思います。もし、経済評論家の斎藤愛子から訴訟を起こされるという事件がなければ、ずっと大女将として実権を握り続けたような気がします。
 また、環の後継者に関して、カツノが決めるのではなく、環に決めさせた方が良いでしょう。後継者を育てるというのはリーダーにとって重要な責任ですが、それを先代から言いつけられたのと、自分で決めたのではどちらが後継者育成にやる気を出すでしょうか。また、カツノが夏美を女将候補として修行をさせる決断をしたことで、環の長男の嫁恵美子と対立を生じさせる要素を生み出すことになり、同族間、そして旅館内に余計な不協和音をもたらす懸念があります。環の意思で夏美を女将修行させるのなら良いのですが、引退をする直前の時期にこのような人事をしたカツノの意思決定には問題がありそうです。
 日本にはある歳になったら、すっぱりと身を引き、家業に口を挟まず、遊んで生活する、「楽隠居」という言葉があります。この言葉はリーダーの座に固執し、形式的な引退後も権力を行使するを元リーダーを諫めるための言葉なのかもしれません。カツノは環の経営に関して不満があっても、楽隠居し続けることが、長期視点で見て加賀美屋にとって良いことと思います。
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