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河西邦人

Author:河西邦人
札幌学院大学教授。企業経営から地域経営までをカバーする。北海道公益認定等審議会会長、北海道地域雇用戦略会議メンバー、北海道コミュニティビジネス・ソーシャルビジネス協議会会長、江別市、北広島市、夕張市、石狩市、積丹町、ニセコ町等のまちづくりアドバイザー、各種起業講座や経営講座の講師など公的活動を行っている。北海道NPOバンク理事を通じた社会活動にも従事。著書として、『コミュニティ・ビジネスの豊かな展開』(監修)、『NPOが北海道を変えた。』(分担執筆)、『ソーシャルキャピタルの醸成と地域力の向上』(共著)、『ドラマで学ぶ経営学入門』(単著)がある。

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「孤独の賭け」(TBS系列放送中)~概要~

 高度成長期の大規模開発に絡んだ金と欲望を描いた五味川純平の小説『孤独の賭け』をテレビドラマ化した。乾百子が自分の体を担保に、若手経営者の千種梯二郎から金を借り、自分の成功と親の復讐をしようとする。一方で、ホストから成り上がり、年商270億円の企業へ育てた千種梯二郎は政財界をうまく立ち回りながら、カジノ事業でさらに飛躍し、スポンサーの東野順造から一人立ちしようしている。そんな二人が恋に落ちる。
 登場人物の人間関係が複雑で、事業の成功、政財界の闇の部分、復讐、恋愛が絡んで進展しているため、話がわかりにくく、何かをしながら見るドラマではないです。ドラマの雰囲気も重苦しいし、遠い世界の話だけれど、憬れるような世界を描いているわけではない。視聴率は4月~7月のクルーのドラマの中で最低に近いというのもなんとなくうなずけます。この独特な世界観が好きな人は、はまるかもしれません。

伊藤英明(千種梯二郎役)
長谷川京子(乾百子)
井川遥(中川京子役)
堺雅人(蒔田二郎役)
笹野高史(東野順造役)
高岡早紀(千種寿都子役)
古手川祐子(大垣田鶴子役)

製作:ドリマックス・テレビジョン、TBSテレビ
原作:五味川純平『孤独の賭け~愛しき人よ~』
脚本:成瀬活雄
プロデューサー:貴島誠一郎、植田博樹
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テーマ : 企業経営 - ジャンル : ビジネス

「ホテリアー」第2話のあらすじと経営的視点

1 あらすじ
 北野幸治郎社長が亡くなり、東京オーシャンホテルの社長には妻の北野みつ子が就任した。緒方耕平は総支配人就任直後に心臓発作で倒れた客を助け、総支配人就任を不安に思っていた従業員を安心させた。緒方総支配人の株が上がり、次の総支配人を狙っていた岩間副総支配人にとっては面白くない。
 数日後、北野社長の息子で、東京オーシャンホテルでベルボーイのバイトをしている北野洋介が友人とナンパした、森本あかねとその友人を無断でホテルのスイートルームへ連れ込んだ。酒に酔った友人は、眠っているあかねを犯そうとし、それを見た洋介が友人を殴りかかり、騒ぎになった。緒方は洋介を叱り、動揺するあかねを密かに総支配人室へ泊めた。
 翌朝、小田桐が総支配人室を訪ねると、泊まっていたあかねを見つけ、ショックを受ける。心が乱れる小田桐へ水沢は300本のバラを送る。小田桐は水沢に少しずつ惹かれていく。

2 経営的視点「ホテル経営と企業価値」
水沢は森本大日東開発会長の命を受け、東京オーシャンホテルの買収工作を始めます。森本大日東開発会長はなぜ東京オーシャンホテルを買収しようとしているのでしょうか?どうやら、森本は北野夫妻に何か含むところがあるようですが、東京オーシャンホテルはM&A(企業の合併・買収)の対象として魅力を持っているようです。
 東京オーシャンホテルはバブル崩壊、同時多発テロ、SARS問題の影響を受け、業績が悪く、株価が低迷していたのでしょう。その一方で都市に立地する東京オーシャンホテルは、東京の一等地に広大の土地を持ちます。再開発需要によって、東京の地価はここ数年、上昇しています。オーシャンホテルの持つ土地の価格も上昇しているのでしょう。東京オーシャンホテルの株の時価総額以上に土地の資産価値が高ければ、東京オーシャンホテルを買収し、土地を売却する。それだけで儲ける事が可能になります。
 東京オーシャンホテルの潜在的収益性が高く、経営再建が可能であれば、土地の資産価値に事業収益が加わり、さらに企業価値が高まり、株価が上がるかもしれません。その時に株を売り抜ければ、儲けられます。
 ホテルの経営は良いサービスを提供し、顧客満足を高めるだけでなく、資産を有効活用し、企業としての価値を高める戦略も必要な時代です。

テーマ : 企業経営 - ジャンル : ビジネス

「よみがえれ!温泉街」から学ぶ

1 日本一の温泉旅館の女将の言葉 
 テレビ東京系の番組、日経スペシャル「ガイアの夜明け」(毎週火曜日22時放送)では5月29日は「よみがえれ!温泉街 ~老舗の熱海・地震が襲った能登~ 」を放送していました。団塊の世代向けマンションの建設ラッシュと増加する旅館の廃業という熱海の状況に対して、新任の観光協会職員が行動していく物語と、能登地震が直撃し、経営が苦境に追い込まれた日本一の温泉旅館「加賀屋」の女将の物語を追った内容でした。
 その中で、加賀屋の女将が、「お客様の気持ちを汲み取って、お客様の立場に立って、加賀屋という舞台で、演技をしなくちゃいけない、演出しなくちゃいけない、努力をしなくちゃいけない」とおっしゃっていました。この言葉を聞き、ここ2週間ばかりの浅倉夏美の行動を思い返しました。

2 お客様の気持ちを無視したおもてなし?
 夏美が加賀美屋を去る原因を作った斎藤翼から謝罪の手紙を貰い、翼の住むマンションで半日待ち続け、母親の許可を得ず、部屋へ入り込み、翼のために料理を作りました。翼の気持ちに応えるため、そうした行動を取るに至ったのだと思いますが、翼を苦しめた夏美の行動に対する管理者の責任を問おうとし、訴訟を加賀美屋へ起こそうと準備中の母親斎藤愛子の気持ちに立った行動でしょうか?あなたが翼の母親だったら、夏美の行動をどう思いますか?
 おもてなしの心は、顧客のニーズに合わせて楽しませ、和ませ、時には顧客のその場での問題を解決することです。夏美の行動は斎藤愛子にとって、愛子のニーズに合わせた行動とはいえないでしょう。夏美の行動には斎藤愛子へのおもてなしの心などない、自己中心的、自己満足的な心しか読み取れませんでした。
 斎藤翼からの手紙に何らかの対応を取ることはとても良いことですが、翼のマンションまで行けば、母親の斎藤愛子の気持ちを苛立たせます。では夏美はどうすればよかったのか。手紙には翼の住所が書いてありましたから、翼と斎藤愛子へまずお詫びの手紙を書き、直接お詫びしたいとの気持ちを添える。そして携帯電話へ連絡して欲しい、と書くべきだったと思います。
 短い修行期間でしたが、加賀美屋の大女将や女将の言動から、夏美は何を学んだのでしょうか。

テーマ : 企業経営 - ジャンル : ビジネス

「私を旅館に連れてって」スカイパーフェクトTVで放送中

 7,000万円の負債を抱え、潰れかかった伊豆修善寺の老舗旅館を、素人の女将、やる気のない従業員、抜群の腕を持つ板長、そして元ホテルウーマンが少しずつ成長しながら、再建していく「私を旅館に連れてって」。「どんど晴れ」と異なって、現実離れした世界を描き出していますが、こちらはこちらで楽しんで見られます。

 今夜は太田愛子氏が脚本を書いた、第5回「最も恐ろしい客」。シリーズ中、最高の出来で、私が勝手に認定する「神のドラマ」の一つ。これまで何度も見ていますが、忙しいのに見入ってしまいました。結末のネタがばれると申し訳ないので、詳しくは書きませんが、旅行雑誌「ボンボヤージュ」の覆面調査員が旅館へやってくることになり、女将の倫子と従業員が客に振り回され、あげくの果てに断水まで起こって二転三転するコメディ。そこに老夫婦の心温まるエピソードが加わって、「あっ、なるほどね」と思わせる結末。最後のワンショットで全てを理解させる村上正典氏の演出も良いです。

 経営的視点を一つ紹介しますと、接客サービス業の重要なポイントは、女将や従業員が顧客から学習し、良いサービスを求めていくことです。接客サービス業は女将も従業員も頭が良くなければ繁盛しないでしょう。

なお、このドラマを経営的視点で学習する詳細なコンテンツを以下のオリジナルHPへアップしています。
最近、更新を怠っていますが。
http://www.kawanisi.jp

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「ホテリアー」第1話のあらすじと経営的視点

1 あらすじ
 創立30周年を迎えた老舗ホテル「東京オーシャンホテル」は経営不振にあえいでいた。そんな状況で、社長の北野幸治郎が倒れる。この機を捉え、かねてから東京オーシャンホテルを買収しようとしていた大日東開発が東京オーシャンホテルの総支配人を引き抜く。
 北野社長の命令で、かつて東京オーシャンホテルの副総支配人を務めながら、顧客の身勝手から責任を取らされ、解雇された後消息不明になっている緒方耕平を小田桐杏子は探すことになった。緒方がソウルにいると聞き、小田桐はソウルへ飛ぶ。小田桐はホテルのレストランで偶然水沢圭吾という人物に出会う。
 小田桐は緒方をやっと探し当てるが、以前の面影は全くなく、廃人のようであった。小田桐は緒方に東京オーシャンホテルへ戻って欲しいと説得するものの、緒方は聞き入れない。そんな中、北野社長が亡くなる。
 失意の内に東京オーシャンホテルへ戻った小田桐は、北野の妻、北野みつ子が社長へ就任し、そして緒方が総支配人へ着任することをしった。緒方は韓国人の友人に説得され、ホテルへ戻ったのである。喜ぶ小田桐の前に水沢が現れ、「あなたに会いに来た」と告げる。

2 経営的視点「ホテル業界の概況」
 ホテル業界の売上は景気回復と共に多少持ち直し、1兆230億円(2004年)の売上高です。日本全国のホテル数は8,500程度。客室総数は65万室程度です。
 しかしながらバウル崩壊と共に都市部の土地の価格が安くなり、外資系ホテルの進出、ビジネスホテルチェーンのビジネスホテルの開業などから、古いホテルの廃業などもあるものの客室増加傾向傾向にあります。そのため、各ホテルでは宿泊単価低下や稼ぎ頭であった宴会部門の減収により、経営的には厳しくなっています。
 観光地のホテルでも景気低迷から国内観光客の低迷、同時多発テロとSARS問題から海外からの観光客の低迷もあり、施設の旧態化から廃業する観光ホテルも多いです。1992年の1兆630億円をピークにその売上規模を超えることはない状況です。

 国内大手のホテルチェーンであったプリンスホテルが、企業グループ統治の問題から経営不振に陥り、2006年には各地にある不採算の多くのホテルを売却しました。
 東京オーシャンホテルはシティホテルというジャンルのホテルで、こうしたホテル業界全体の事業環境悪化に逆らえず、経営業績が悪化していると考えられます。

テーマ : 企業経営 - ジャンル : ビジネス

「ホテリアー」(テレビ朝日放送中)~概要~

 創立30周年を迎えた、従業員1,200名の大型ホテル「東京オーシャンホテル」。しかし、バブル経済崩壊以降、経営不振に見舞われている。東京オーシャンホテルの経営者へ複雑な感情を持つ大日東開発会長が東京オーシャンホテルにM&A(合併・買収)を仕掛ける。そのため、一流のM&Aコンサルタントをエージェントとして契約する。M&Aコンサルタントが恋をしたのが、東京オーシャンホテルのアシスタント・マネージャーだった。
 昨今、日本経済でも普通になってきた敵対的買収を背景に、ホテルで働くホテリアーたちとM&Aに関わる関係者の複雑な人間関係と恋愛感情を描いたドラマ。オリジナルは2001年にペ・ヨンジュン主演で放送された韓国ドラマ。
 ホテルを舞台にしたドラマとしては、石の森章太郎原作でシリーズ化された「ホテル」、女性マネージャーの視点で描いた「ホテル・ウーマン」、リゾート地の小さなホテルを舞台にした「高原へいらっしゃい」などある。また、宿泊業として範囲を広げれば、同時期に放送されているNHKの「どんど晴れ」(東幹久と大杉漣も出演)が旅館を舞台にしている。

脚本:江頭美智留
プロデューサー:三輪祐見子、船津浩一

(出演者)
上戸彩(小田桐杏子役)アシスタント・マネージャー
及川光博(水沢圭吾役)M&Aコンサルタント
田辺誠一(緒方耕平役)東京オーシャンホテル総支配人
東幹久(岩間武彦役)東京オーシャンホテル副総支配人
サエコ(森本あかね役)大日東開発会長の一人娘
佐藤祐基(北野洋介役)北野社長の一人息子
西田尚美(上田奈津子役)フロント・マネージャー
片平なぎさ(北野みつ子役)東京オーシャンホテル社長
竹中直人(森本正和役)大日東開発会長
大杉漣(北野幸治郎役)東京オーシャンホテル前社長
ペ・ヨンジュン(シン・ドンヒュク役)

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「どんど晴れ」第8週のあらすじと経営的視点

1 あらすじ
 加賀美屋へ訪れた顧客の子供を無断で祭りへ連れ出し、喘息の発作を起こさせてしまう不祥事が原因となって、朝倉夏美は何も言わず、加賀美屋から逃げ出してきた。イーハトープのオーナーから夏美がいなくなったと教えられた加賀美柾樹は夏美を優しく迎え、夏美から事の顛末を聞き、女将修行を一人でさせたことに責任を感じる。
 夏美は柾樹のアパートに泊まり、実家へ行ってみるが、父朝倉啓吾から、女将修行を途中で投げ出した娘を迎え入れるわけにいかない、と追い帰される。
 柾樹は盛岡へ一時帰省し、大女将に夏美の件を謝罪する。そして、夏美が女将修行を止めるので、夏美を幸せにするために自分も旅館を継ぐのを止める、と大女将に告げる。大女将はがっかりするものの、柾樹の考えを納得し、認める。
 柾樹が旅館を継がないと大女将へ伝えたことを聞いた女将の加賀美環とその一家は喜ぶ。女将の長男である加賀美伸一は旅館をリゾートホテルへ転換する構想に力が入り、妻の加賀美恵美子には女将修行を再開するよう言う。
 盛岡から帰った柾樹は、夏美に女将修行をもうする必要がない、自分も旅館を継がないと、伝えた。それを聞いた夏美は柾樹の旅館に対する想いを断ち切らせてしまった自分を責めた。そして、柾樹に旅館を継いでもらうため、夏美は婚約解消を申し出る。

2 経営的視点「上司の責任、部下の責任」
 組織として仕事をしていくためには、組織の中で役割分担をし、分業による効率化を図ります。加賀美屋では客室担当、厨房担当、総務担当という水平分業。大女将、女将、仲居頭、仲居、仲居見習い、板長、板前、社長、番頭、という、命令の指揮系統で分けられる垂直的分業。水平的分業と垂直的分業があって、旅館を運営できます。
 垂直的分業では、上司は自分の部下へ命令、指示を出す権限を持ち、与えられた目的を達成する義務と責任を持ちます。部下は上司の権限を受け入れ、上司の命令、式に従って仕事をしていく義務と責任があります。そして、仕事をしていく中で、上司へ報告、連絡、相談(3つ合わせてホウレンソウと呼びます)する義務を負います。その代わりに、目的が達成できなかった責任は上司が中心的に責任を負います。大女将、女将、仲居頭で夏美の指導係だった時江が夏美が起こした不祥事の責任を取ったのも、組織の垂直的分業からすれば、夏美の過失が大きいものの致し方ないところです。
 朝倉夏美は実家の小規模な店で働いていたせいか、組織の中で仕事をしていく意識が弱かったようです。そして上司である仲居頭の時江の命令を無視し、大女将や女将へ報告、連絡、相談せず、顧客の子供を連れ出しました。こうした行動はもし、結果が良かったとしても組織の中で働く以上、認められません。
 そして、夏美が混乱し、傷ついたとはいえ、誰にも何も言わず、職務放棄し、横浜へ帰ってしまった行動は社会人として非常識です。また、お世話になったイーハトープのオーナーに、置き手紙だけで部屋を出て行く身勝手な行動は、おもてなしの心のかけらもないように思います。

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「どんど晴れ」第7週のあらすじと経営的視点

1 あらすじ
 朝倉夏美と親友の佳奈は部屋付きの仲居見習いを始める事になった。夏美は女将の忠実な部下である仲居頭の時江に付くことになった。夏美を快く思っていない時枝は夏美を厳しく指導する。
 夏美が客室係の仕事を始めて最初の客が、経済評論家の斎藤愛子と息子の翼だった。斎藤は仕事で盛岡へ来たが、仕事を終えた後、息子と盛岡を楽しもうという算段だった。翼は食物アレルギーがあり、女将から注意するようにと夏美へ伝えられる。
 仕事が忙しい斎藤に代わって、母親にかまってもらえず寂しそうな翼を夏美は外へ連れ出し、翼を楽しませる。時江は顧客を外へ連れ出すなと注意する。 盛岡では「さんさ祭り」が開催されるので、翼を祭りへ連れて行って良いかと、夏美は斉藤に尋ねるが、仕事が早く終わるので自分が連れて行くと、斉藤は答え、翼も楽しみにする。
 しかし、斎藤の仕事が長引き、翼はがっかりする。そんな姿を見た夏美は、時江に相談するが反対される。時江に反対された夏美は無断で翼をさんさ祭りへ連れ出す。そこでイーハトープの住人に会い、祭りの後、夏美はイーハトープへ翼と行き、食事をする。夏美が住人仲間と談笑している間に、イーハトープの主人の娘が祭りの出店で購入した「ずんだ餅」をあげてしまう。イーハトープを出た直後、翼は突然苦しみだす。
 翼を病院に連れていき、手当てを受け、大事に至らなかった。ずんだ餅に入っていたそば粉で食物アレルギーの発作が引き起こされたのだ。斎藤が病院へ駆けつけ、翼を勝手に祭りへ連れ出し、食物アレルギーの発作を起こさせた夏美を激しく責めた。夏美や女将が謝罪するもののそれを許さず、加賀美屋を訴えると言い出す。
 加賀美屋全体を巻き込む問題になり、女将は夏美の指導係であった時江を解雇し、大女将は引退、女将は仲居頭への降格で責任を明確にした。夏美は修行中ということで、不問にふされた。この処分に仲居たちや、かねてから夏美に批判的な加賀美伸一は猛反発した。
 夏美は自分の責任だから、自分に責任を取らせて欲しいと訴えるが、大女将は受け入れない。仲居達は夏美を直接非難し、いたたまれなくなった夏美は誰にも告げず、盛岡を去る。

2 経営的視点「リスク・マネジメント」
 全てのビジネスにはリスクがつき物です。第3週で夏美の不注意で客の山本を怪我させてしまいましたが、顧客がチェックインからチェックアウトまで旅先の生活を楽しむ旅館では、怪我だけでなく、食中毒、病気、自然災害、盗難といったリスクが想定されます。旅館に責任があろうとなかろうと、旅館内で問題が生じ、救急車やパトカーが旅館にくるような事件になれば、旅館の評判を落とすことにつながります。
 旅館の経営者や女将は当然、旅館としてのリスクを減らすため、リスク管理をしっかりしていかなくてはなりません。だから、顧客を旅館の従業員が外に連れ出すことで、想定外のリスクを増やすことに対して慎重にならざるを得ません。夏美は顧客へのおもてなしで頭が一杯で、リスク管理という視点が欠如していました。祭りへ翼を連れ出すだけでリスクがあるのに、祭りの後にイーハトープへ連れて行き、リスクをさらに増やした行動を取った夏美には、リスクの視点の欠如が如実に現れています。
 顧客を外へ連れ出すリスクを、以前、顧客の山本を八幡平へ連れ出した夏美に対して女将が言い聞かせたはずですが、夏美は翼の姿しか目に入らず、失念してしまっていたようです。夏美は若く、経験がないからリスクを理解できないのかもしれません。そうであれば、素直に女将や時江の指示に従わなければなりません。思い込みと妙な自信を持ち、勝手に行動してしまう夏美を大女将の一存で押し付けられた女将や時江に、同情してしまいました。

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「どんど晴れ」第6週のあらすじと経営的視点

1 あらすじ
 朝倉夏美の父が、結婚を取り止めにしたことをやっと許してくれた、と加賀美柾樹が盛岡まで伝えに来た。柾樹に会えて喜んだ夏美は、大女将の指示による仲居修行と関係のない庭園管理のための慣れない土木作業も頑張って行う。
 柾樹が横浜へ帰った後、夏美の女将修行を認めた父、朝倉啓吾の発案で朝倉一家は加賀美屋へやって来る。しかし、宿泊予約をしていなかったため、加賀美伸一が空き部屋はないので、他の旅館を紹介する、と言って追い返す。伸一の態度に怒った一家は夏美が住む、イーハトープへ行き、歓迎される。
 翌日、朝倉一家は大女将に挨拶をしに行き、責任を持って修行させるという大女将の言葉を聞き、安心する。そして、朝倉一家は加賀美屋に泊まることになったが、そこで見たのは、土木作業をしている娘の姿である。
不安になる朝倉一家に対して、伸一や仲居頭が旅館経営や女将の仕事の大変さを吹き込み、さらに不安にさせた。父は夏美に横浜へ帰って来いと言うが、夏美は聞き入れない。父は大女将に横浜へ夏美を連れて帰りたい、と言うが、大女将から夏美を女将に育てる覚悟を聞き、やっと安心する。
 夏美が植え替えた木は弱っていたが、番頭から植え替えた直後の木には水をやらないほうが根を十分張らせ、丈夫に育つという助言をもらう。夏美はその言葉を聞き、自分に対する厳しい修行は加賀美屋に根付かせ、女将として強く育てるためと気づいた。

2 経営的視点「次世代のリーダー育成」
 企業の継続性を追求するため、大女将や女将は次の世代を担っていく女将を育てていかなければなりません。そのことを十分理解している女将の加賀美環は自分の長男が社長への道を断たれるかもしれず、感情的におもしろくないものの夏美の修行を真剣に行っています。そこが環の女将としての品格を感じるところです。
 女将は旅館の中でリーダーとしての役割を果たさなくてはなりません。女将は旅館の看板として、顧客や状況に応じて「おもてなし」を自ら考え、実践し、仲居や板場を動かしていかなければなりません。そのため、人から教わっておもてなしの心と行動を学ぶだけではなく、自ら気づき、考え、身につけていく、必要があります。いわば、サービス業における「暗黙知」(言葉や文字にしにくい、体で覚えている知識)を自ら創造しなくてはなりません。
 そのため、女将が夏美へ手取り足取り教えるのではなく、夏美が自らの仮説に基づき、実践し、検証させることをさせているのかもしれません。そこから生じるリスクはありますが、大女将も女将も夏美に女将としての潜在的資質を見抜いているから、そうした育て方をしているのかもしれません。
 

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「どんど晴れ」第5週のあらすじと経営的視点

1 あらすじ
 加賀美カツノは大女将へ復帰し、朝倉夏美も仲居修行へ戻る。同僚の佳奈やイーハトープの住人と楽しい生活を送っていた。そんな時に韓国人俳優のジュンソが一人で加賀美屋へ宿泊しにきた。仲居はもちろん、女将までも有名俳優が宿泊するとあって落ち着かない。
 一方、加賀美柾樹は立案したブライダル企画が採用され、その仕事の目処がつくまで会社を辞めて、盛岡へ戻れなくなってしまった。それを聞いて夏美はがっかりする。
 ジュンソは以前、出会った夏美に盛岡の案内をしてもらうことになった。立ち寄った喫茶店で柾樹と電話で喧嘩してしまう。それをみたジュンソは盛岡にかつての恋人探しに来た、と告白し、夏美に協力を依頼する。イーハトープのオーナーにも協力してもらい、ジュンソの恋人探しに奔走するが、見つからない。
 売れっ子のジュンソが仕事に戻るため、盛岡を去る日が来た。ジュンソも夏美も諦めようとするが、大女将に諭される。イーハトープのオーナーが人脈をたどって、ジュンソが地元ラジオへ出演させてもらえることになった。ラジオ出演をした翌日に、ジュンソは無事、元恋人と再会を果たす。

2 経営的視点「理念の共有」
 夏美は性格が良い女性で、困った人を手助けしたくなるのでしょう。しかし、旅館の仲居として、顧客のプライベートな問題にどこまでコミットすべきでしょうか。またジュンソにしたようなサービスを、困りごとを抱えた全顧客へ同じように提供できるでしょうか。もし、有名俳優に最良のサービスを提供し、その美談がマスコミで取り上げられることで、加賀美屋の評判を高めるというコミュニケーション戦略を考えての行動としたら、女将としての戦略性を持つといえます。
 米国のフォーシーズンズ・ホテルの有名な逸話として、商談のために使う予定であったフロッピーディスクを客室へ忘れた顧客を、従業員が飛行機で追いかけ、フロッピーディスクを返した、ということがあります。これはフォーシーズンズ・ホテルのスタッフに課せられたサービスの理念と、そこから生じる行動基準に合致したから、ホテルの全スタッフに支持されたのでしょう。
 夏美が取った行動が、加賀美屋の従業員に支持されていたかというと、夏美に対する個人的感情もあって、残念ながら支持を受けていたと言い難いようです。それは加賀美屋のサービスの理念が曖昧なのか、大女将の理念が共有されていないか、の問題がありそうです。
 ところで、ジュンソの人探しのため、夏美は役所へ行き、個人情報を聞き出そうとしていましたが、個人情報保護法が施行されてから、役所は個人情報の保護に厳しくなっています。ジュンソに対して、地元の優秀な探偵会社を紹介し、探偵社に調査してもらうことが、現実的な解決策でしょう。

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「どんど晴れ」第4週のあらすじと経営的視点

1 あらすじ
 朝倉夏美は山本へのもてなしを山本から誉められ、仲居修行にますます意欲を持つ。そんな朝倉夏美の姿を見て、自分の嫁である恵美子を女将にしたい加賀美伸一は不安に感じる。そこで加賀美伸一は母親であり女将でもある加賀美環に加賀美恵美子の修行をさせるよう頼み、承諾してもらえる。
 加賀美恵美子の実家も老舗旅館で、将来の女将を含んで加賀美家へ嫁入りした。二人の息子の子育てが忙しく、旅館の仕事はしていなかった。子育てへの不安を感じながらも、旅館の仕事を始める。
 加賀美家の家事を引き受けていた加賀美恵美子が旅館の仕事をするようになるため、朝倉夏美が家事をやることになった。仲居修行をできなくなるため、少し不満であったが家事も一生懸命行う。
 加賀美恵美子は大女将が仕事をできない分、旅館の仕事を忙しくこなすため、子供たちと過ごす時間もない。子供たちはそれが不満で、学校から家へ戻ってこなかった。加賀美家は大騒ぎになり、みんなで探したが、たまたま「イーハトープ」のオーナーが子供たちを見つけ、保護する。
 加賀美恵美子は子供のために、女将修行を先延ばししたい、と申し出る。大女将はそれを認め、大女将も仕事へ復帰し、朝倉夏美も仲居修行へ戻る。

2 経営的視点「ファミリービジネス」
 ファミリービジネスの場合、一族の中から経営者を出し、企業の支配権と経営権を継承していきます。多くは長男が経営権を継承し、その嫁が女将になる。もしくは長女が女将になり、その娘婿が社長になる。ただし、加賀美柾樹の父親が失踪したように、なにかあった場合、他の家族が企業を継承する。
 こうしたファミリービジネスの強みは、経営者が企業の永続性に対して強いコミットメントを持つことと、経営に対しての団結が強いことでしょう。
 一方、弱みは家族の中から経営者や女将を出していくので、必ずしもリーダーとしての資質が十分でない人でも、経営者や女将にせざるを得ないことも出てくることです。加賀美家の男性、柾樹の父親のように失踪してしまったり、あまり優秀な経営者のように見えない加賀美久則(大女将の次男で女将の夫)など、老舗旅館の経営権を継承する人間として疑問が残ります。しかし、家族であるから、経営者になってしまう。
 したがって、後継者の育成訓練が重要になり、後継者の育成は先輩経営者や女将の大切な仕事です。また家族間の関係や感情が経営に持ち込まれ、家族問題が経営問題に連動してしまう懸念、家族以外の高い能力を持った従業員のコミットメントを減退させてしまう懸念があります。
 大女将が嫁姑の問題を旅館経営に持ち込んでいるような気がしてなりません。女将とその長男の加賀美伸一が企てている旅館をホテルにしようとする計画を大女将が食い止めるためであったら、大女将としてきちっと旅館のビジョンを示し、大女将が女将を納得させるのが本筋ではないでしょうか。

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「どんど晴れ」第3週のあらすじと経営的視点

1 あらすじ
 大女将の加賀美カツノは女将の加賀美環へ朝倉夏美の仲居修行を任せる。長男加賀美伸一の嫁を女将にしたい加賀美環は複雑な心境だ。
 加賀美環は仲居頭の時江へ朝倉夏美をしごくように頼む。歳が近い佳奈以外の仲居は加賀美柾樹の婚約者ということから、遠慮し、朝倉夏美とあまり関わらないような態度を示す。朝倉夏美が佳奈も下宿する「イーハトーブ」に住むことになった。
 旅館で働いた経験がない朝倉夏美は失敗をするが、明るい性格なので前向きに修行へ取り組む。そんな時、大女将の古くからのなじみ客、山本が加賀美屋へやってきた。朝倉夏美が出迎えるものの注意が不足し、山本は転んで怪我をする。 山本の看病を夜通しする女将を見た朝倉夏美は女将のもてなしの心を理解する。
 朝倉夏美は山本が亡き妻との想い出のある八幡平を訪れために、ここへ来たことを知る。いてもたってもいられない朝倉夏美はイーハトーブの住人の力を借りて、山本を八幡平へ連れ出す。そして亡き妻との想い出の地に立った山本は感激し、感謝する。
 この成功で朝倉夏美は自分なりのもてなしの理念を創りあげてしまい、後々に大失敗をしでかすのはまた別の話。

2 経営的視点「サービスの理念」
 自社が追求するサービスの質的到達状況を示すものが理念や哲学です。簡潔に言えば、最高のサービスとは何か、ということです。
 さて、加賀美屋のサービスの理念はどのようなものでしょうか? サービスの理念をもっとも良く理解しているのが、大女将や女将ですから、彼女たちの言動から加賀美屋のサービス理念を見出すことが可能でしょう。
 女将の加賀美環の理念は、顧客が欲しいと思った物や事を顧客の心理的負担を与えないようにしながらより良い形で実現することでしょうか。足の悪い顧客の靴の置き方。怪我をした山本から以前貰った葉書を写真立てに入れる。夜通し、山本に不便さをかけないよう、起きている。そんな理念が示された行動だと思います。
 一方、朝倉夏美は顧客のサプライズを伴った最高の瞬間を提供することに見えます。最高の瞬間を提供するには妥協はしないし、リスクも取る。そんな朝倉夏美のサービス理念は大女将や女将からすると、可能性を感じるものの、不安になることもあるようです。

テーマ : 企業経営 - ジャンル : ビジネス

「どんど晴れ」第2週のあらすじと経営的視点

1 あらすじ
 浅倉夏美は女将になる決意を加賀美柾樹に伝えるが、無理と言われる。浅倉夏美の父、浅倉啓吾は娘を手放したくないことと結婚を白紙にされた怒りから、浅倉夏美の決意に猛反対する。それでも浅倉夏美はしつこく加賀美柾樹に自分の想いを伝えようとするが、避けられる。
 加賀美柾樹が熱を出し、浅倉夏美が一晩中、看病した時に加賀美柾樹は亡くなった自分の母のような苦労を浅倉夏美にさせたくない、という本心を伝える。それを聞いた浅倉夏美は加賀美屋へ修行に行くと、家族へ言うが、父親から「家を出るなら縁を切る」とまで反対される。しかし、加賀美柾樹への想いを胸に秘め、浅倉夏美は家を出て、加賀美屋へ向かう。
 一方、加賀美屋では大女将の加賀美カツノが病床に伏せ、女将の加賀美環が実質的に旅館を取り仕切るようになった。この期に大女将を引退させようとする大女将の次男や孫の加賀美伸一から引退を促されるが、老舗旅館を守ろうとする大女将は拒む。そんな時に浅倉夏美が突然、加賀美屋へやって来て、修行をさせて欲しいと言い出す。その申し出に驚く大女将と女将だが、浅倉夏美の資質を評価する大女将は浅倉夏美の仲居修行の申し出を受け入れる。

2 経営の視点「サービス業の経営」
 サービス業の経営で重要なのは、「サービスの理念」、「サービス戦略」、「サービス・スタッフ」、「サービス・システム」です。サービスの理念、加賀美屋では「心からのおもてなし」といったところでしょう。その理念が長期間に渡って継承され、老舗としての格式や組織文化を生みます。
 その理念を実現するための方法論が「サービス戦略」です。加賀美屋が持つスタッフ、建物、設備、料理、資金、老舗のブランド等の経営資源を活用し、個々の顧客をどうもてなしていくか。そのサービスの戦略は大女将、女将、仲居によるきめ細かいもてなしと、一流の板前による素晴らしい料理、古いものの雰囲気のある建物、そこから生じる他の旅館に対する老舗らしい差別化でしょう。「サービス戦略」立案は大女将のもっとも大切な仕事でしょう。
 サービス業の価値は料理や施設以外に、大女将、女将、仲居が提供する人的サービスから多く産み出されます。そのため人が重要です。価値を産みだせる、「サービス・スタッフ」の採用、育成、管理が大女将の手腕に係ってきます。ケーキ職人として働いてきた浅倉夏美は、サービス業を担うスタッフとしてふさわしい資質を持っている、と大女将は評価しています。
 いくら優秀な「サービス・スタッフ」が揃っている旅館でも働くスタッフを自由に働かせるわけではありません。そこで、「サービス戦略」に従ってスタッフを有効かつ効率的に働かせるための「システム」が必要になります。大女将-女将-仲居頭-部屋付の仲居-仲居という指示命令系統と業務分担もシステムです。顧客の予約を取り、顧客を旅館に迎えてから帰るまでの間のもてなしの仕事は、ある程度定型化され、それもシステムになっています。

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「どんど晴れ」第1週のあらすじと経営的視点

第1週のあらすじと経営的視点

1 あらすじ 
 主人公の浅倉夏美は父親のケーキ店で修行し、一人前のパティシエになろうと頑張っていた。浅倉夏美は横浜のホテルで働く恋人、加賀美柾樹の祖母、加賀美カツノの喜寿を祝うため、加賀美柾樹と共に盛岡へ行く。
 加賀美柾樹の実家は盛岡の有名な老舗旅館「加賀美屋」であり、加賀美カツノは旅館の大女将で、加賀美柾樹の母は女将修行の途中で亡くなっていた。旅館は次男の嫁である加賀美環が女将として取り仕切り、加賀美カツノの次男と加賀美環の長男が旅館の経営面を担当していた。長男の加賀美伸一は海外のホテル業のノウハウを活かし、加賀美屋を近代的な宿泊施設へ改革しようと考えていた。
 加賀美カツノは初めて会った浅倉夏美を遠野地方に伝わる座敷童と見間違えたり、周囲の人を惹きつける様子を見て、浅倉夏美に対して特別なものを感じた。
 元気だった加賀美カツノが倒れ、伝統ある加賀美屋を守るため、加賀美柾樹に旅館を継いでくれと頼む。大好きな祖母のため、亡き母の想い出のため、加賀美柾樹は加賀美屋を継ぐことを決意する。
 しかし、加賀美柾樹が加賀美屋を継げば、結婚相手になる浅倉夏美は女将にならなくてはならない。浅倉夏美には父親と一緒にケーキ店をやっていく夢もあるし、女将修行は厳しく浅倉夏美に苦労をかけてしまう。加賀美柾樹は浅倉夏美に別れを告げる。
 加賀美柾樹に別れを告げられた浅倉夏美は失意を感じるが、愛する加賀美柾樹のために、浅倉夏美は女将になることを決意する。

2 経営的視点「老舗の経営」
 老舗旅館となれば、これまでの伝統に裏打ちされた様々なシステム、ルール、慣習、組織文化などがあります。また、旅館のサービス部門を統括し、実質的には旅館の経営にまで大きな権限を持つ、大女将、女将が姑と嫁、母娘というように家族関係にあります。したがって純粋な経済合理性だけで経営判断をできなかったり、また、人間関係の問題が経営問題に発展しかねないことにもなりかねません。
 結論を言えば、老舗旅館の経営は非常に難しく、その女将になるためには、ケーキ店の経営者になるより苦労をすると予想されます。
 ところで、一族が企業の支配権と経営権を持つ、いわゆるファミリー企業に関しては、コクドやパロマといった企業の不祥事などもあって、あまりイメージが良くないかもしれません。しかしながら、海外、そして日本でも実はファミリー企業の収益性は良く、しかも長寿の企業が多いという指摘がなされています。
 加賀美屋もファミリー企業ですが、既に経営体制が確立している中に、外に出た加賀美柾樹と素人のお嬢さんの浅倉夏美が加賀美屋に関与するとなれば、波乱は必至です。

ファミリー企業の経営に関して、以下のような書籍があります。
『ダイナスティ~企業の繁栄と衰亡の命運を分けるものとは』D.S.ランデス、PHP研究所。
『ファミリー企業の経営学』倉科敏材、東洋経済。

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「どんど晴れ」(NHK放送中)~概要~

NHKの連続テレビ小説「どんど晴れ」は、老舗旅館を舞台に七難八苦を乗り越え、女将として、女性として成長する主人公を描いた成功物語。
経営の視点でこのドラマを見ていくと、リーダーシップ、老舗企業の経営、サービス経営、などが学べるでしょう。
「どんど晴れ」は、昔話の最後につける「めでたしめでたし」を意味する東北地方の言い回しだそうです。

旅館もののドラマでは「私を旅館に連れてって」(フジテレビ2001年放送)、「女将になります」(NHK2003年放送)が思い浮かびます。
また、同じ宿泊業であるホテルを舞台にしたドラマは、「どんど晴れ」と同時期に放送されている「ホテリアー」(TBS)、石之森正太郎原作でシリーズ5まで続いた「HOTEL」、オリジナル版とリメイク版が放送された「高原へいらっしゃい」があります。

脚本:小松江里子 制作統括:内藤愼介 語り:木野花
主な出演:
浅倉夏美役(比嘉愛未) 加賀美カツノ役(草笛光子)
加賀美環役(宮本信子)  加賀美柾樹役(内田朝陽)

NHK公式サイト:http://www3.nhk.or.jp/asadora/

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